徹底抗戦

 

徹底抗戦

徹底抗戦

  • 作者:堀江 貴文
  • 発売日: 2009/03/05
  • メディア: 単行本
 

 

堀江さんが結構好きなので堀江さんが真面目に書いたと思われる本はつい手に取ってしまう。ライブドア事件で何が罪に問われたのかと言うことが書かれている。

ライブドア事件の本質(p.168)は、3つの証券取引法違反の容疑

  1. ファンド(ライブドアの連結対象ではない)に現金が入金された時に、B/Sに資産が増えたと書くか、P/Lに利益が出たと書くかの違い(有価証券報告書虚偽記載容疑)。
  2. 架空取引を行ったということ(有価証券報告書虚偽記載容疑)。
  3. 買収した会社の評価額について、ライブドアの社員が公認会計士に指定した算出(DCF法で算出した額)を用いさせたこと(偽計及び風説の流布容疑)。

検察制度改革(p.192)とは、捜査、逮捕、起訴のすべてを行える現行制度の改革

 検察庁は起訴できる唯一の機関である上に、捜査権限も持っている。私は、検察が捜査、逮捕、起訴すべてを行える現行制度を改革すべきだと思っている。なぜなら現行制度の下では、私の事件のように、検察が(捜査・逮捕した事件は面子にかけて)起訴に持ち込み、99%の有罪実績を元に裁判所を丸め込む、という事態が起こりやすいからだ(p.192)。検察から流れてくる情報をろくに裏も取らずに流す御用マスコミもどうかと思う(p.188)。

 

堀江さんにも当然ながら落ち度はあったのだが、必要以上の制裁を受けたのだなと言う印象。堀江さんはB/Sに資産が増えたと書くか、P/Lに利益が出たと書くかの違いだけ、って言ってたけどそれが正に粉飾決済なのだから、株主を裏切っているし犯罪であるが実刑は厳しすぎるといったところか。兎に角、敵対的買収など違法とは言い切れない部分で日本経済の秩序を乱して悪影響が大きいので一度粗探しをして叩いておこうとことだったのだろう。財界、政界など、トリガーとなっている人のあたりも、堀江さんならついていそうだな。

身内の宮内さんに切られた件へのネガティブコメントはもっともっと書きたいことあるんだろうけど、そんなことを書いても自分の品性が落ちるだけと判断しているのだろうが、私は読みたい。とりあえず宮内さんの本も読んでみることにする。

そしてライブドアという会社はLINEの配下でまだ存続しているんだな。LINEといえばライブドア出身の出澤さんの会社なので古巣を拾ったようだ。その辺も面白い。