「続ける」技術


図書館で借りた本ですが、買って手元において置きたいと思わせる本でした。
以下は、私が社内の自己啓発系のメルマガに投稿した内容。


「継続は力なり」
なんとも使い古された格言ですね。しかし、社会人になり、歳を重ねていく毎に
「全くそのとおりだが、なんと難しいことか」という実感を強くしています。
人間の意志の力は弱いもので、自身でコントロールできる行動は5%程度だと
言われています。私の場合ですが、朝6:30からのタッチの再放送(東京MX)を観る、
風呂に入る、朝食をとる、歯を磨く、ゴミを出すといった行動は継続できています。
何故、毎日継続できるか?それは、意識して行動しているからではありません。
習慣だからです。つまり、意識してする行動ではなく、習慣化すればよい訳です。
でもどうやって?


今回紹介する本は、自分でも簡単に実践できそうで、目から鱗が落ちる思いだった
『「続ける」技術』(石田淳 著)です。薄くて文字も大きく、読み易くなっています。
この本では、人間の行動科学に基づき、何故続けられないか?という点に着目して、
”続けられない要因”を片っ端から潰していく為の考え方を学ぶことが出来ます。
私が特に重要だと思ったトピックは、ターゲットとなる「続けたい行動」の先行条件を
作る「ヘルプ行動」を増やすということです。


例えば、情報処理技術者試験に合格したければ、通勤電車の中の短時間でも
勉強ができるように、テキストや問題集を常に鞄に入れておかなければなりません。
しかし、そのテキスト類の重いことといったら・・・!なかなか持ち歩けませんよね。
そこで私が考えた「ヘルプ行動」はその日の学習に必要な部分を本から千切り取る!
千切った紙切れを持ち歩くというものです。確かに本がもったいない気はします。
しかし、今秋の試験で合格するのならその本はもう要らなくなるのではないでしょうか?
さらに千切った分は必ず身に付くまで捨てないという簡単な制約を貸すことで更に
効率アップを狙います。重くて持ち歩けないという「続けられない要因」を潰すと同時に、
来年同じ試験を受ける気は毛頭無いぜ!という、自分への追い込み効果もあります。


他にも、毎日帰宅後にジョギングを続けたいと思うなら、ランニングウェア一式を常に
玄関先に用意しておくことが「ヘルプ行動」と言えます。「先行条件を整える工夫」を
凝らしてみましょう。超一流のスポーツ選手やビジネスマンは、圧倒的な努力を
習慣化して、ライフワークに組み込んでいく達人であると確信しています。
「続ける技術」、早く始めた者勝ちですよ。

                                                          • -

以下、内容のメモ。


1.行動を分析

続けたい行動⇒ターゲット行動
続けるのを邪魔する行動⇒ライバル行動

①ターゲット行動とライバル行動の先行条件をリサーチする
・発生する頻度、持続時間
・どのようなときに発生しやすいか
・どのような場所で発生しやすいか
・誰がいるときに発生しやすいか
・そのまえにやっていた行動は何だったか

②ターゲット行動とライバル行動を行った直後の環境条件をリサーチする
・どのようなことが発生するか
・それが発生したらどうするか
・周りの人はどうするか
・何が得られるか
・何がしなくてよくなったり、避けることが出来るか

2.分析した行動を生かす

ターゲット行動が増やしたいものの場合
・行動のヘルプを作る
運動の場合、ジャージ、シューズを常に取りやすい状況にしておく
勉強の場合、勉強道具を常に持ち歩くようにする

ターゲット行動が減らしたいものの場合
・行動のハードルを高くする
禁煙の場合、タバコを捨てる
間食の場合、小銭を持ち歩かない