ミライの授業

 

ミライの授業

ミライの授業

 

14歳は早ければ、現実的な将来の夢、人生の目標を持ち始める時期であるが、その14歳の子供達に向けた授業を本にまとめたのが本書。読みやすく、とても良い本と思う。巻末にある、推薦図書の19冊もしっかりメモした。

19人のイノベーターを事例に、自分の信念を持つということ、行動して形にするにはどうするか?ということについて様々なヒントを与えてくれる内容となっており、科学分野だけでなく、医学、文化、政治と色んなジャンルが挙げられているのが良い。特に、ナイチンゲールベアテ・シロタ・ゴードン、伊能忠敬のストーリーは新鮮であった。

自分はサイエンスの世界に興味があって、社会的変革の一助となるようなことをいつか何とかやってやろうという気持ちを元々持っている為に瀧本氏が言わんとしたことがスッと入ってきた気がしたが、世の中にはそういったような欲求がなく「大きなお家に住みたい」「素敵なお嫁さんになりたい」とか既存の枠の中での夢を持つ子供も大多数いると思う。(いや、全然いてもいいのだが。全員がそうだと社会が進歩していかないので。。)そういった子供らに対し、このように挫折や苦境もありながらも夢を実現した偉人の話をいくつもインプットしてやることによって、いつかはその子の心を揺り動かせるようなものが出てくるのではないかと思った。そして昔ながらの伝記も素晴らしいが、現代に生きた人物、存命の人物の成したことについて子供にもわかりやすく書いた本はもっと増えるべきだと感じた。

この本は是非自分の子供が14歳になったら読むことを進めたい。